行政書士は試験難易度の割に稼ぎやすい?スモールビジネスとしてみるとコスパはイイ

行政書士は食えるとか食えないとかって話が定期的に話題になりますが、私の結論としては食えるとなります(以下参照)。

大きく儲けるのは難しいと感じていますが、1人事務所で1000万円~2000万円くらいの売上を立てることは十分可能であることから、小さく一人でひっそりと稼ぎたい人にとっては行政書士は結構いい資格なのではないかと思っています。

今回はそのあたりについて記載していきたいと思います。

行政書士は試験難易度がそこまで高くない(簡単とは言っていない)

行政書士試験は簡単ではありません。ただ、難しすぎて合格できる気がしない、、、というタイプの試験でもありません。

ちょっと頑張れば手が届くのでは?という難易度設定になっており、絶妙だなと個人的に感じています。

具体的には、1年間で700時間~1000時間程度の勉強で合格できる難易度です。私も900時間くらいは勉強したかと思いますが、普通に1回で合格できました。
※必要な勉強時間はあくまで目安で個人差もあります。絶対的なものではありません。

1年間毎日2時間ちょっと勉強したら合格できるので、学生であれば遊ぶのを我慢すれば合格は容易いかと思います。

社会人であっても、土日と平日の隙間時間を有効活用すれば十分合格が可能な勉強時間となっています。弁護士や司法書士、税理士試験等に合格することに比べればかなり簡単であると言えます。

ただ、そうはいっても日々に仕事と並行して毎日2、3時間勉強するのは苦痛であり、特に勉強癖がついていない人にとってはかなり大変でしょう。私も最初は大変でした。なので、もし目指す場合は余裕をもって計画を立てましょう。このあたりは本サイトの別記事で書いています。

何もないただの個人ではないところからスタートできるから営業がしやすい

そんな行政書士ですが、社会的な信用というか信頼は比較的高いと感じました。初めましてのお客様に対してはもちろんですが、金融機関等からの信頼も一定度あるように感じます。

それはつまりどういうことかというと仕事が取りやすいということです。

独立した際に大きな壁となるのが、「この人は怪しい人じゃないだろうか?」「まっとうな人なんだろうか?」といった信頼を得ることが1つあると思いますが、行政書士という国家資格者ということで一定の信頼が初めからある状態になります。いわゆる士業っていうグループに一応入っているので、そういった意味でも信頼感はあるかと思います。

この信頼が一定度以上あるところからスタートできるので、営業(仕事を獲得する)という面でも普通のビジネスよりは楽だと感じます。

何もないただの個人で活動して売上を作っていくのはとても大変です。そこへ行政書士という肩書がつくだけで一気に難易度は下がります。

なお、1億、10億といった大きな売上をたてるのにはそんなに向いていないかなと思っています。このあたりはまた別の記事で解説していきたいと思います。

個人的なところでいくと、組織とかいわゆる人間関係に縛られずに働きたいなと思っているところもあるので、ちょっと考えが偏っている部分もあるかもしれません。ただ、いずれにせよ自分1人(家族含む)の食い扶持をなんとかするっていう話であれば結構いい資格だなと思います。

ただし、楽々仕事が取れるという意味ではありません。一定の認知されるための何らかの活動は当然必要です。

行政書士の仕事は多いが注意は必要

行政書士を必要としている案件(人)自体は結構多いと感じています。

ただ、問題となるのが、困っている方がそもそもその困りごとが行政書士に依頼するものだということがわかっていないことにあります。

お客様の多くは、行政書士さん探してますというわけではなく、●●で困っている、、、という悩みを軸にして業者を探しています。なので、行政書士ですというアプローチよりかは●●の専門家ですという形で認知してもらう活動をしていく必要があります。

行政書士という存在は知っていても行政書士が何ができるのかを知っている人は意外と少ないです。登記お願いしますと言われたこともあるのでいろいろ混同している方が多いかと思います(司法書士と行政書士の違いがわからない)。

あなたが行政書士としてどのようなサービスを提供するのかにもよりますが、こうした問題も多いので、認知されるための活動が重要になってくるということです。方法は問いません。

サイドビジネス(行政書士業務以外)も展開しやすい

ご自身のバックボーンによるところもありますが、不動産業や介護福祉業、クリエイターなどご自身の別業務とうまくつなげて収入源を複数確保する行政書士もいます。

相乗効果というものです。

近年だとドローンクリエイター兼行政書士という方も増えたように思います。

行政書士になる前から既に別の事業をやっており、プラスアルファで行政書士もやるというケースはもちろんのこと、行政書士をやっているうちに「事業に興味」を持つようになり、自身でも独自のサービスを展開するという流れは結構多いと感じています。

不動産業界出身者が結構多いので、不動産×行政書士っていうのは結構見かける印象です。

後は、HP制作やシステム開発等も需要があるので、クリエイター、エンジニアと組み合わせても面白いと思います。個人情報関係(Pマーク)等の支援なんかも有なのではと思っています。

とりあえず会社勤めとか無理だから独立したいけど何をしたらいいかわからないという人は、まず行政書士から始めていくってのも有りだなと思っています。

行政書士という信頼も間接的に使えますしね。

行政書士業務だけでどのくらい稼げるのか?

行政書士として個人事務所を開業してやっていく、つまり完全に1人事務所で外注もしないという前提で記載していきますが、売上ベースで2000万円、休みなしでフル稼働しても3000万円くらいが限界かなと思います。現実的な数字だと1500万円くらいやったら結構疲れると思います。あくまで1人でです。他に頼りません。

時代ごとでバブル的な業務が発生することがあるので、絶対ではありませんが、一般的な許認可業務をやっていくということであれば1人事務所であれば上記ぐらいがMaxだと考えておくといいでしょう。

思いのほか限界値が小さいなと思った方もいるかもしれませんが、行政書士業務は労働集約型であり、実際に自分で手を動かす必要があることに加え、自分自身ではコントロール不能な出来事への対応があるので、効率化や仕組化、スピード化ができないことに問題があります。思った以上に1件1件の案件の個別性が強く、属人化しやすいかなと思います。

要するに、面倒なイレギュラー対応が多いということです。

このため、売上・利益に限界があるということになります。

ただ、上記で記載したレンジの小さな売上をたてるという意味ではやりやすい資格だと考えます。

事務所の大型化に向かないが属人的な動きには合いやすい行政書士業務はスモールビジネスで独立したい方にマッチ

ここまでで記載した理由から、業務を一般化・マニュアル化するのが比較的難しいため、どちらかというと行政書士は事務所の規模拡大に向かない傾向にあり、1人事務所でマニアックなスキルを磨いてやっていく方がリスクは少ないです。
※自動車登録を含めて組織化必須の業務ももちろんあります。

こういった視点から、1人でビジネスをやりたい、小さくやりたいと考えている方には行政書士はおすすめできると言えるでしょう。

執筆者情報

樋口智大(行政書士)

アロー行政書士事務所の行政書士。
ドローン飛行許可申請や酒類販売業免許申請、古物商許可申請等の許認可取得のサポートをしています。
このブログはお客様向けではなく、これから行政書士を目指す人、あるいは行政書士に興味がある方向けに発信しています。
なぜこのようなことを始めたかというと、意外と行政書士に興味があるという方が多かったからです。稼げますか?とか。
内容については主観的な部分も多くなっています。実体験に基づくものなのでそれなりに参考になるかと思いますが、あくまで個人的な見解であることから他の行政書士が違うことを言っていてもご容赦ください。また、あくまでブログなので、そこまで丁寧に書いていません。ご容赦ください。