行政書士は孤独でも稼げる?1人で売上をなんとかする方法

事務スキルに自信はあるがコミュニケーション能力に自信がない。

人見知りをするから飲み会や会合等に顔を出して売り込むことが苦手。

チームを組んで協力しながら進めるのが苦手・苦痛。

顧客を紹介されるのが苦手且つ紹介するのも苦手。

など、組織・チームプレーで動くことが苦手、あるいは苦痛であるという行政書士の方もいらっしゃるかと思います。

また、行政書士を目指してみようかな?といった方の中にもこうした不安を抱えている方はいるでしょう。

なんせ私がそうでした。

SNS等を見ていると派手に飲み会をやったり、どんどんいろんな人と会って広がりを見せている行政書士を見かけ、そういう感じでやっていかないとうまくできないのか?と焦る方もいらっしゃるかと思います。

ただ、そうしたことができなくても売上を作ることは可能です。1人事務所でひっそりと稼ぐこともできます。

ほとんどの行政書士が1人事務所

行政書士事務所のほとんどが所長1人という体制です。

なので、1人事務所でやっていくことは可能です。

ただ、1人事務所ではあるのですが、同業・他士業と連携して仕事を進めている方が多いのが実情です。

同業との連携は、自分が得意ではない領域の相談を受けた際に紹介するなど、受けきれない案件の受け皿のような形となります。

一方で、他士業との連携はどうでしょうか?

行政書士だけでは完結できない業務が結構ある

行政書士業務の中には、行政書士だけでは完結できない業務があります。相続分野がまさにこれにあたります。むしろ行政書士がやるところが少ないのでは?という気もします。

また、行政書士のメイン業務である許認可であっても、手続きにあたり、登記関連の手続きが必要となる場面が多いので、どうしても司法書士等の他士業の方に協力してもらわないといけない場面が出てきます。

なので、お客様の利益を考えたら、他士業や同業者と仲良くなり、チームを作って業務を進められるようにするのがベストなのかなとは思います。困ったときにお互い助け合あう仲間づくりができるコミュニケーション能力があるに越したことはないと言えます。

完全に1人でも成立する業務はあるのか?

他士業や同業者と連携をとるのが苦手という方もいらっしゃるかと思います。

私もぶっちゃけそうです。どっちかというと1人で完結したい派です。

私はそういった軸で業務分野を選びましたが、結論として、完全に1人でも完結できる業務は結構多くあります。
※ちなみに自分のことを補足すると、性格的に人見知りするっていうのとチーム作ってやるのがなんとなく苦手で全部自分でやりたい、完結したいという気持ちが強いのです笑
迷惑かけたくないってのが強いかもしれません。

それはさておき、そんな私でもできている、売り上がっている業務は以下となります。
※あくまで一例です。正直、もっとあります。また、絶対にというわけではありませんことご了承ください。
※あと、他者を拒絶しているわけではないことは初めに記載しておきます。連携はご迷惑でなければできます。

ドローン関係の手続き

ドローン関係の手続きは行政書士のみで完結できるケースが多くなっています。

正直、かなりの件数やっていると思いますが、お客様対応もほとんどオンラインで完結しますし、他士業と連携しないといけなくなった場面は今のところ1回もありません。

登記の変更手続きが必要になったことは1回か2回ありますが、お願いしている司法書士さんがいる、あるいは自分で探すということで、特にこちらから紹介が必要になったことはありません。

なので、1人で黙々とこなすことが可能です。

しかもオンライン申請なので、行政側とのやりとりもネットのシステム上で完結できる申請が多くなっています。

人との連携・調整が発生する場面としては、飛行場所現地の許可取り・調整作業になるかと思います。

航空法に基づく許可承認を得るだけでなく、実際に飛ばす場所の土地や建物の管理者の承諾も必要なので、そのあたりの調整作業は発生します。

ただ、これもある意味行政手続きに近いものなので、事務的な作業となります。

細かいことを書くと、飛行させる場所の管理者等以外にも、空港や自衛隊等との調整も必要になることがありますが、チームを組むとかそういうのとはまた違う話であり、それ自体は自分1人で進めることが可能です。

自分で調べ、自分で調整し、自分で完結することが可能な業務が多くなっています。

古物商許可

古物商は行政書士だけで完結できる場合が多いかと思います。

私の場合は建設業者様が古物商を取得するパターンとネット販売事業者が古物商を取得するパターンでの申請が多いのですが、これはもう完全に1人で出来る業務だと思います。

法人の場合、しっかりと登記変更手続き等ができていない場合に変更手続きが必要になることもあるかもしれません。ただ、私は今のところ古物でそういったお客様にあたったことはありません。

個人の申請も結構多いです。

警察署への提出も難しくありませんので、ある意味開業して許認可の練習をするのにいい業務だと個人的には思っています。

このほか契約書作成や酒類販売業免許も1人行政書士で売上はたてやすいです。私はやったことがありませんが、内容証明等をやっておられる方もいるようです。

これらはあくまで一例ですので、各種業務・許認可の手続きの流れを確認し、1人で完結できそうなものを見つけてください。

どうしても困ったら普通に司法書士事務所等に問い合わせて相談すれば解決する

登記が必要になった際に、知り合いの司法書士等がいなくても、普通に登記が必要なお客様がいるので、やってくれませんか?と近くの司法書士事務所等に相談すれば、やっていただけるケースが大半です。

もちろん失礼のないように問い合わせをし、変にお客様が値切りをしたりしないよう注意してやれば大丈夫かと思います。

最初は積極的に他士業と連携してた方がいいのかな?と思っていましたが、今のところそんなにガッツリ絡んでなくても大丈夫そうだなと感じています。

その業務はやってないとだけ伝えてもトラブルになったことは今のところない

過去に建設業とか収集運搬も取り扱っていたことがあるのですが、登記が必要になった場面で、登記は司法書士さんにお願いしてください、とだけ伝えてそれで済んだケースが正直ほとんどです。司法書士さん紹介してください、となったことはほとんどありません(自分に問題があった可能性もゼロではありませんが、何度も相談くるので大丈夫だと思っています)。

また、自分が取り扱っていない業務に関して問い合わせがあった際は、それは取り扱ってないので専門知識がなく、かえって迷惑をおかけしてしまうかもしれない、とお伝えするとじゃあ他をあたる、となります。

なので、今のところ同業者や他士業と連携していなくて問題になったことがほぼありません。
※ちなみに、連携した方が幅が広くなる等は理解しています。

なお、私のお客様は、事務所から明らかに遠い地域のお客様が多いということもあり、そもそも問題になりにくいのかもしれませんが、それでも恐らく大丈夫なんじゃないかなという気はしています。

お客様へのサービス満足度という点では、他士業や同業者と繋がっていないことにより下がる可能性は否定できませんが、なんとかなるということだけは事実として記載しておきます。それで切られたこともありませんし、むしろ売上は悪くないです。リピートも出るので、たぶん気にしない人がお客様になってくれるかと思います。

完全に1人で進める場合の行政書士の仕事の取り方~セオリーからは外れる~

行政書士が最も効率よく仕事を獲得する方法は、税理士等の他士業からの紹介と地域のコミュニティに参加して地域の経営者と仲良くなり、存在を知ってもらうことだと思います。

これがおそらく最速で仕事をとり、安定させる方法なのではないかと思います。

ただ、私はこのどちらもやりませんでした。

正確にはできませんでした。

こういうコミュニケーション、フットワークがないので、3カ月くらい売上ゼロでした。

そんな私がやったのはWeb集客です。

HPからの問い合わせがほぼ100%

私はしゃべるのは得意ではありませんし、人付き合いは得意ではないのですが、超絶コミュ障というわけではありません。ただ、営業活動は心がすぐに疲弊してしまってできないタイプです。

そんな私がやったことはWeb集客です。

WebといってもSNSやYoutubeで実名顔出しでガンガンいくスタイルは性格上できませんので、検索して見つけてもらう方法、つまりGoogle検索による流入を目指しました。依頼はほぼ100%検索からの流入です。

「ドローン 申請代行」や「酒類販売業免許申請 代行」などの直線的に依頼に繋がるキーワードでGoogle検索1位を取れている他、その他のお悩み系でも上位表示させているので、純粋なWeb経由の問い合わせはかなり多い方かと思います。
※あくまで執筆時点の状況です。

生成AI時代にGoogle検索が有効なのか?という話もあるかと思いますが、現時点では問題ありません。

むしろ、生成AIで要件等の情報収集をしても結局わからんから専門家に頼もうとなって、専門家をGoogle検索で探しているケースも多いのかと思います。また、生成AIで参考文献や専門家として紹介されることもあるので、コンテンツが多いと生成AI経由での流入もあります。

このあたりは別記事で紹介したいと思います。

なお、Web集客に向く分野、そうでない分野もあります。

Youtubeがフックになるケースは多いらしい(業務分野による)

私はYoutubeでの集客はやっていません。

ただ、やっている人の話では業務分野によっては効果があるようです。

ちなみに、ドローンはYoutubeで情報収集する層が多いので、Youtubeをうまく活用するのはありでしょう。その他の業務でもマッチするものはあるかと思います。

SNSで目立つ

SNSを活用して仕事に繋げている方もいらっしゃるようです。

私はSNSは得意ではないので省略させていただきます。

なお、補足として、当初は顔出して他人と繋がることに抵抗があったのでやっていませんでしたが、今は露出すること自体には結構慣れてきています。なので、もうちょっと外界とのつながりに興味が持てたらSNSもやってみようかなとは思っています。

たぶん、やっているうちになれるのかなと思います。

勝手に見つけてもらう仕組みをつくるということ

上記はあくまで一例です。

共通するのは、困って解決策を探している人に見つけてもらう仕掛けを作るということです。

建設業許可で困っている人に対してWeb記事でアプローチする、あるいは動画解説でアプローチするなど、得意なこと、できそうなことでやってみてください。方法はたくさんあるかと思います。見つけてもらえばいいんです。

私はHPでのSEO集客に全振りしました。SEOにあたっては、10分野ぐらいの業務で実験をしています。毎日ほぼ徹夜でサイトと記事を作り続け、半年後くらいには安定して流入してくるような体制を作ることができました。

私はあくまでHPのSEOでやりましたが、Youtubeなのか、あるいはチラシをばらまくことなのか、フリーペーパーなのか、お金をかけて広告を出すのか、ここはあなたの判断次第となりますが、とにかく全力でやりきってください。

ちなみに、文字で書くと簡単そうに見えるかもしれませんが、500記事以上は作っているかと思います。

また、書けばいいってもんでもないってことは予めお伝えしておきます。これは、動画のアプローチにしろチラシにしろ同じかと思います。やればいいでやっていると時間の無駄になるので逆算志向でやるようにしましょう。

量産する前に、仮説を立てて始めてください。うまくいかないかも?と思えるものは方向転換してください。

私であれば、建設業許可に関しては、一旦Web戦略はやめました。決して意味がないというわけではないのですが、1人でやっていくという方針で考えた際にいろいろと不都合が生じたからです。建設業許可自体もそこまで今は力を入れていませんが。

こうした感じでチューニングしながらやってみてください。

実務も自走できる能力が必要

自分でいうのもなんですが、何とかする能力がないと1人でやっていくことはできません。

集客にしろ実務にしろ、自分で考えて調べて解決するしかありません。仮にコミュニケーション能力が高くても他人をあてにすると後悔するケースってのは結構あるように感じます。

私が個人的に一番苦戦したのが、問い合わせは結構来るけどさばききれないという問題でした。さばききれない理由は、自分で調べながらやっているからです。

どうしてもわからないことが多くなるので、当初は1件の処理にとんでもなく時間が取られていました。

なお、仕事の問い合わせは取れるんだし知識さえあれば結構いけるのでは?と途中から考え、知識習得をショートカットしようと思って実務セミナーを受講しました笑

ひよこ狩りってネット上では言われているかもしれませんが、実務セミナーに課金して質問をするということをやりました。

意外とちゃんと答えてくれるので個人的にはよかったものはあります。

自分が受けた中でよかったものは、紹介可能です。ただ、ネット上に書くと何か言われそうなので書きません。

しっかりと人間関係が作れる人は師匠のような人が作れるのが一番ベストかと思います。ただ、この記事を読む層はそれができないのかなとは思っていますが、頑張って支部活動とかやれば多分できるのかと思います。

かかわりを最小限にしてストレスをなくす

ここまで読んで、めちゃくちゃ効率悪いやり方しているなあと思った方もいるかもしれませんが、人によって大事なものが違うかと思います。

私の場合はとにかく気をつかうことを最小限にしたいというものがあったので、このようなやり方になっています。決して無意味に遠ざけているわけではありません。人が多い場所が苦手ということもあります。

自分にとってストレスのない環境がこれだったので仕方なくやっているという部分があります。サラリーマンではなかなか難しい働き方かなと思います。

常識は持っておく

なお、1人でやるにしても、行政の担当者とのやり取り、お客様とのやりとりは避けられません。

どんなに苦手だったとしても、最低限のコミュニケーションスキルと常識は持ち合わせるようにしましょう。

特に常識の部分は重要です。

結構とんでもない行政書士もいらっしゃるようですので、とんでもない人と言われないように気を付けてください。私もですが。

最低限、報告・連絡・相談・挨拶はしっかりしましょう。

1人でやらないといけないわけではありません。でも1人でもできます。

今回記載したのは、あくまで1人でひっそりとやることにこだわるのであれば、ということになります。

実際に効率的に動こうとおもったら、人に頼った方がいいのは間違いありません。

行政書士は地域に根差した仕事が多いので、地域の何らかの集まりに出るとか、地域の他士業と繋がって仕事をとっていくのが一番楽だと思います。仕事をとるという意味では。

ただ、それがなかなかできない人も結構いらっしゃるかと思います。

正直、私はうまく人に頼ることができないタイプです。自分で全部やるのが好きっていうのもありますが、どうしても人に何かをお願いするのが苦手です。

なので、何らかの理由で1人でやりたいんだって方が他にもいるだろうなと思い、とりあえず書いてみました。

確約はできませんが、1人完結型、一匹狼も不可能ではありません。

執筆者情報

樋口智大(行政書士)

アロー行政書士事務所の行政書士。
ドローン飛行許可申請や酒類販売業免許申請、古物商許可申請等の許認可取得のサポートをしています。
このブログはお客様向けではなく、これから行政書士を目指す人、あるいは行政書士に興味がある方向けに発信しています。
なぜこのようなことを始めたかというと、意外と行政書士に興味があるという方が多かったからです。稼げますか?とか。
内容については主観的な部分も多くなっています。実体験に基づくものなのでそれなりに参考になるかと思いますが、あくまで個人的な見解であることから他の行政書士が違うことを言っていてもご容赦ください。また、あくまでブログなので、そこまで丁寧に書いていません。ご容赦ください。